『すすめ! オクトノーツ』(原題:Octonauts)は、2010年10月4日からイギリスのBBCの子供向けチャンネルCBeebiesで放送されている子供向けテレビアニメシリーズ。
様々な動物のメンバーで構成されるエージェント集団『オクトノーツ』による、海中の生き物たちの安全のための日々の活動を描いている。
メオミ・デザイン(ヴィキー・ウォン&マイケル・マーフィー)の絵本を元にテレビアニメシリーズとして構築された。
第1シリーズはアイルランドの映像制作会社であるブラウン・バッグ・フィルム とイギリスの映像制作会社コリオンにより、第2シリーズからはブラウン・バッグ・フィルムとアメリカとイギリスの映像制作会社であるシルバーゲート・メディアによって、テレビスペシャル第10話以降はカナダの映像制作会社メインフレーム・スタジオとシルバーゲート・メディアによって制作された。
日本では2011年7月3日よりディズニージュニアで放送している。日本語及び英語による字幕放送を実施。キャプテン・バーナクルズは黄色、クワジーは黄緑色、ペソは水色、他のキャラクターは白で表示される。
登場人物
オクトノーツ
メンバーのうち、トゥイーク・インクリング教授・ターニップ以外の5人は常に帽子をかぶっている。
- キャプテン・バーナクルズ
- 声 - サイモン・グリーナル(歌:ロス・グリーン)(英国版・米国版 第1〜4シリーズ)/サイモン・グリーナル(歌:サイモン・フォスター)(英国版・米国版 第5シリーズ以降)/松澤重雄(日本版)
- オクトノーツの勇敢なリーダーでホッキョクグマのキャプテン。どんな乗り物でも運転でき、巨大な貝を持ち上げられるほど強い。しかし、その勇敢さとは裏腹に、閉所恐怖症であることがテレビスペシャル第10話『オクトノーツと水中のどうくつ』で明らかになった。任務終了時に必ず、その任務にちなんだ挿入歌(旋律は全話共通)を歌う(ただし、一部例外あり)。甘党らしく、ココアを飲むときはマシュマロをたっぷり入れる。キャッチフレーズは「オクトノーツ、やるぞ(Octonauts, let's do this)!」、「オクトアラートを鳴らせ(Sound the Octo-Alert)!」、「オクトノーツ、各ステーションへ集合せよ(Octonauts, to your stations)!」、「オクトノーツ、発進ベイへ集合せよ(Octonauts, to the HQ / launch bay)!」、「つかまれ、揺れるぞ(Hold on, this could get bumpy)!」。
- クワジー
- 声 - ロブ・ラックストロー(英国版・米国版)/武田幸史(日本版)
- コックニー訛りで話すトラジマのネコで、謎めいたところがある。祖父のキャリコ・ジャックの影響で、かつては海賊をしていた。ナッカーワック、トライ・トゥー・テラー、エビのモンスター、クリーピー・コーブのモンスターなど、多くの海の怪物を信じている。右目に眼帯をしているが、失明してはいない。バーナクルズのことを「相棒(Buddy)」と呼ぶことが多い。趣味で毛玉を集めている。ガップBで高速ドライブをするのが好き。第1シリーズ第50話『オクトノーツとタカアシガニ」では、彼がクモを恐れていることが明かされている。キャッチフレーズは「ヒゲが震えるぜ(Shiver me whiskers)!」、「ヨウ(Yeow)!」。
- ペソ
- 声 - ポール・パンティング(英国版)/ウェイン・グレイソン(米国版)/小田久史(日本版)
- イギリス訛りのペンギン。医者。医療担当。怖い状況は苦手だが、誰かが怪我をしていたり、困っていたりすると、オクトノーツの中で一番勇敢になれる。一見裸のように見えるが、実際はペンギンの胴体の模様の服を着ており、彼の部屋のクローゼットに何着もしまっている。バーナクルズからは「まさに自慢の『息子』」と讃えられている。ピントという弟がいる。キャッチフレーズは「ひれがパタパタする(Flappity flippers)!」。
- シェリントン
- 声 - キース・ウィッカム(英国版・米国版)/興津和幸(日本版)
- スコットランド訛りで話すラッコの海洋生物学者。オクトノーツのミッションを補佐する。運転はあまり得意ではなく、ガップDを墜落させたこともある。キャッチフレーズは「まったくなんてことだ(Jumping jellyfish)!」、「なんて素晴らしいんだ(Fascinating)!」。珍しい生き物に目がない。
- ダシー
- 声 - テレサ・ギャラガー(英国版)/メアリー・マーフィー(米国版 第1〜4シリーズ)/ジェニー・ヨコボリ(米国版 テレビスペシャル第10話以降)/大室佳奈(日本版)
- オーストラリア訛りで話す犬(ダックスフント)。オクトノーツでは通信及び記録用写真の撮影を担当しているほか、オクトポッドに搭載されているすべてのコンピュータを管理している。プロのサーファーでもある。なぜか犬なのに泳げない。キャッチフレーズは「もうやっています、キャプテン(Already on it, Captain)!」。
- トゥイーク
- 声 - ジョー・ワイアット(英国版・米国版)/ジェイミー・ケルトン(米国版 第1シリーズ)/たなか久美(日本版)
- アメリカ南部訛りで話すウサギ。発進ベイに住み込みで働いている。ガップX、ガップS、オクトマッハスーツ、友人であるオサガメのサンディのために作ったフレンド・ファインダーなどの機械類の製作・修理などを担当。ダシーがオクトポッドの外に出ているときは、彼女の代わりに通信を担当することがある。バーナクルズのことを「キャップ(Cap)」と呼ぶことが多い。暗闇で光る。キャッチフレーズは「了解、キャプテン(Right away, Cap)!」「…みんなが『かりかりぽりぽりにんじんじん』って言ってる間に(...faster than you can say 'buncha munchy crunchy carrots')!」。
- インクリング教授
- 声 - キース・ウィッカム(英国版・米国版)/紺野相龍(日本版)
- 上品なアクセントで話すピンク色の猫耳のようなものがついたタコ(=ダンボオクトパス)。オクトノーツの創設者&海洋学者であり、バーナクルズでさえも緊急招集時を除き敬語で応対している。さまざまな種類の頭足類を親戚としている。キャッチフレーズは「実に素晴らしい(Fascinating)!」
ベジマル
野菜と動物のハーフ。外見はゼニガタアザラシとカブが混ざったような外見をしている。シェフ・園芸担当であり、17人いる。ケルプケーキ作りと温室での作業が大好き。陸上でも水中でも呼吸ができる。ベジマルは数年前の海洋調査の時にオクトポッドの側面に付着した卵としてシェリントンによって発見された。数日後、孵化した。数週間後、ベジマルはクルーに欠かせない存在となった。停電のときはオクトアラート(メンバーを招集するためのオクトポッドの設備)の代わりになる。ショックなことがあると失神する。会話するときは「チーパ・チーパ!、チーパ・チーパ!」「ズーパ・ズーパ!」と言うベジマル語で話すが、それはさえずりやしわがれ声からなる言語(アクセントの強い英語にちんぷんかんぷんな言葉が混ざったもの)である。シェリントンはベジマル語を流暢に話す唯一のオクトノーツのメンバーである。
- ターニップ
- 声 - マイケル・マーフィー(英国版・米国版 第1〜4シリーズ)/ヘレン・ウォルシュ(英国版・米国版 第5シリーズ以降)/大室佳奈(日本版)
- ベジマルのリーダー格。マグロとカブのハーフ。オクトノーツのメンバーの中で最も小さな主人公である。料理長・庭師である。食事を作る傍ら、庭で野菜を栽培している。お気に入りの食事は、魚のビスケットとケルプケーキ。
- アルバチョイ
- チンゲン菜とビンナガマグロのハーフ。
- バロット
- スキとニンジンのハーフ。神経質だが緊急時には早く行動できる。
- カルプリカ
- パプリカとコイのハーフ。
- チャーチャード
- フダンソウとイワナのハーフ。
- コディッシュ
- タラとハツカダイコンのハーフ。とても不器用で、事故も起こす。
- グルーバー
- ハタとショウガのハーフ。体が大きく、食いしん坊である。
- ハリビート
- ビートとヒラメのハーフ。
- マッコリ
- ブロッコリーとサバのハーフ。
- パーチキン
- カボチャとパーチのハーフ。
- ピカト
- トマトとパイクのハーフ。
- トミノウ
- ヒメハヤとトマトのハーフ。一番体が小さいが、がむしゃらでもある。
- サレペーニョ
- ハラペーニョとサケのハーフ。
- シャルチーニ
- ズッキーニとサメのハーフ。
- ワラバガ
- ルタバガとスケトウダラのハーフ。
- ヤムチョビ
- アンチョビとヤムイモのハーフ。
- ベジロボ
- テレビスペシャル第4話『オクトノーツとマリアナかいこうのぼうけん』に登場した植物型ロボット。
ゲストキャラ
- サンディ
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- ウミガメ。トゥイークの友人。サンディは長距離を泳ぎ、いくつかのエピソードでオクトノーツと会う約束をしている。
- ボリス
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- イッカク。バーナクルズの若い頃からの友人。ボリスは北極に残っているが、オクトノーツはいくつかのエピソードでボリスと出会う。
- キャリコ・ジャック
- 声 - ロブ・ラックストロー(英国版・米国版)/不明(日本版)
- クワジーの祖父で、クワジーからは「じいちゃん」と呼ばれている。第1シリーズ第38話『オクトノーツとヌタウナギ』でクワジーの回想内で初登場で、テレビスペシャル第3話『オクトノーツとアマゾンのぼうけん』で本格的に登場してクワジーと再会したが、同話のラストシーンで彼をバーナクルズなどに託し、再び単独で冒険に出たが、『オクトノーツと地上のミッション』以降、度々登場する。孫同様に眼帯をしている(ただし左目)が、やはり隻眼ではなくただの飾り。また左脚は義足。相棒のオウムのピートと旅をしている。
- ピント
- 声 - テレサ・ギャラガー(英国版)/ジェイミー・ケルトン(米国版)/不明(日本版)
- ペソの弟。第1シリーズ第24話『オクトノーツとケルプのきゅうしゅつさくせん』、第1シリーズ第32話『オクトノーツとリュウグウノツカイ』、テレビスペシャル第1話『オクトノーツとペンギンのだいレース』に登場。額にクセ毛があり、オレンジ色のスカーフを付けている。頭の回転が速い。ペソのことを「お兄ちゃん」と呼んでいる。兄のペソをとても尊敬しているが、オクトポッドを初訪問したときにクワジーを一目見て、海賊を目指して彼のように眼帯をするようになったが、後に「お兄ちゃん(ペソ)のような医者になりたい!」と決意する。
- ペソとピントのお母さん
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- テレビスペシャル第1話『オクトノーツとペンギンのだいレース』に登場。メガネをかけていて、額に2つの太いクセ毛がある。バーナクルズがインクリング以外で敬語で応対した数少ない人物である。
- ヒューゴ
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- テレビスペシャル第1話『オクトノーツとペンギンのだいレース』に登場。ペンギンの大レースでペソと競い合った。過去の全大会で優勝を独占していたが、レース中に左のひれを怪我したことが原因で、今回初めて他人(=ペソ)の優勝を見届けることになる。
- スクワード
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- テレビスペシャル第2話『オクトノーツとクリスマスのだいぼうけん』に登場。インクリングの甥。海底の山「海山」に住んでいる。
- パール
- 声 - ケイト・ハーバー(英国版・米国版)/不明(日本版)
- シェリントンの妹で、生物海洋学者をしている。第3シリーズ第18話『オクトノーツとたくさんのウニ』に登場。既婚者であり、「ウィンクル」という名前の息子がいる。
- ビアンカ
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- バーナクルズの双子の妹。テレビスペシャル第7話『オクトノーツとほっきょくのぼうけん』に登場。
- オーソンとウルサ
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- ビアンカの子熊でバーナクルズの姪と甥。テレビスペシャル第7話『オクトノーツとほっきょくのぼうけん』、第4シリーズ第5話『オクトノーツとセイウチのこども』に登場。
- ナットクイック教授
- 声 - ウィリアム・ヴァンダープウィー(英国版・米国版)/不明(日本版)
- バーナクルズの古い友人のホッキョクギツネ。テレビスペシャル第8話『オクトノーツとこおりのせかいのぼうけん』に登場。氷の下の川を探検するのが大好きな極地探検家。
- トラッカー
- 声 - ポール・パンティング(英国版・米国版)/不明(日本版)
- バーナクルズの元弟子。テレビスペシャル第8話『オクトノーツとこおりのせかいのぼうけん』に登場。北極圏のホッキョクグマスカウトレスキュー隊の無線オペレーター。
- レンジャー・マーシュ
- 声 - 不明(英国版・米国版)/不明(日本版)
- トゥイークの父。テレビスペシャル第8話『オクトノーツとぬまちのぼうけん』に登場。沼地の探検が大好きな自然保護官。
- コシー
- 声 - 不明(英国版・米国版)/小桧山美樹(日本版)
- ダシーの妹。第4シリーズ第17話『オクトノーツとなぞのケルプ・モンスター』に登場。なぞ解きやミステリーに興味を持っている。
- ライラ
- 声 - ヘレン・ウォルシュ(英国版・米国版)/塙英子(日本版)
- ダシーの古い友人のウォンバット。テレビスペシャル第10話『オクトノーツと水中のどうくつ』に登場。洞窟ダイビングを専門としている。
- ミン
- 声 - チポ・チャン(英国版・米国版)/國松沙矢香(日本版)
- 中国の長江に住むレッサーパンダで、インクリング教授の旧友。オクトノーツと地上のミッションで初登場し、第5シリーズ第27話『オクトノーツとチュウゴクオオサンショウウオ』に登場。地図作りが専門。
乗り物
- オクトポッド
- オクトノーツが活動するための基地。巨大なタコの形状をしている。
- 普段は動かないが活動上止むを得ないときは移動することがあり、第1シリーズ第8話『オクトノーツとよごれたうみ』では、甲殻類の集団が多数侵入して勝手に移動させられたこともある。
- オクトポッドの中には25種のガップが格納されている。
- ガップA
- バーナクルズがよく利用する。動力源はプロペラである。シリーズ中、時折トゥイークによって改造される。第1シリーズ第18話『オクトノーツとまよなかゾーン』では真夜中ゾーンでの視界を確保するための追加ライトを搭載。パワーが低下すると点滅するように改造された。第1シリーズ第21話『オクトノーツときょだいなうず』ではターボ・ブースターでスピードアップするように改造された。
- ガップB
- クワジーがよく利用する。25種のガップの中でかなりの速さを誇る。サメをモチーフにしたペイントが施されており、そのペイントはクワジー自身によるものである。いくつかのエピソードでは、クワジーがガップBをクラッシュさせ続けている。
- ガップC
- 25種のガップの中でかなり強力で怪力。クジラのような外見で、重機(クレーン)を装備している。特別に強化された舳先を取り付ければ、砕氷船としても使える。
- ガップD
- 多目的用に作られたガップで、2つの爪・2つのドリル・6つの脚を持つ。その外見ゆえにトゥイークがしばしば利用する。
- ガップE
- 救急用のガップで、緑色のグッピーのような外見。患者を運ぶための水槽を持つ。ペソがよく利用する。
- ガップF
- ペダルで動く金属フレームのガップで、ガップのプロトタイプとして最初に作られた。25種のガップで最小、かつ人力なので動力も貧弱。第1シリーズ第10話『オクトノーツとバショウカジキ』では、暴走したガップA〜Eを止めるために使用されたが、第3シリーズ第4話『オクトノーツとカエルアンコウ』でハリケーンによって破壊されたため、人工リーフに改造された。
- ガップG
- テレビスペシャル第10話『オクトノーツと水中のどうくつ』から登場。地上を歩くための頑丈な脚と、大きな海の生き物を運ぶための特殊なタンクを備えたガップである。ガップGはオオサンショウウオのように水中や陸上を移動するために作られた。
- ガップH
- 第4シリーズ第1話『オクトノーツとヤドクガエル』から登場。ヘリコプターの乗り物で、海の上空に舞い上がり、動物たちが海に飛び込んだり、海から出たりするのを観察するために使われる。
- ガップI
- テレビスペシャル第8話『オクトノーツとこおりのせかいのぼうけん』から登場。極地探査ステーションであり、頑丈な乗り物である。
- ガップJ
- イギリスで販売されたおもちゃのみ登場。小型のガップだが、強力なスピードを誇るホバークラフト。
- ガップK
- テレビスペシャル第9話『オクトノーツとぬまちのぼうけん』から登場。水面に浮くことができる、半分エアボート、半分戦車のようなガップ。トゥイークの故郷であるエバーグレーズを山火事から救うために使われた。
- ガップL
- イギリスで販売されたおもちゃのみ登場。水上機のガップ。
- ガップM
- テレビスペシャル第10話『オクトノーツと水中のどうくつ』から登場。生き物を乗せたサイドカー付きの頑丈な3輪バギーで、沼地の偵察や捜索、あるいは泥沼での操縦用に設計されている。
- ガップO
- 第4シリーズのエンドクレジットとイギリスで販売されたおもちゃで登場。シャチの動きを模倣できるように設計されたジェットスキーで、走行中に尾翼が上下に動く。
- ガップP
- テレビスペシャル第11話『オクトノーツとグレート・バリア・リーフ』から登場。初動対応の緊急車両であり、医療ステーション(X線装置完備)で、クワジーは海の生き物を治療し、安全な場所に運ぶことができる。車体の先端には、救助される海の生き物を捕獲するためのくちばしのようなハッチがある。
- ガップQ
- テレビスペシャル第10話『オクトノーツと水中のどうくつ』から登場。暗い洞窟などを捜索・救助するための海底探査車。シュモクザメのような構造で、平たい頭部にサーチライトが目になっているのが特徴。
- ガップR
- 第5シリーズから登場。このビークル(クワジーはガップARRRRと発音する。)は、水中および水外での救助任務用に設計されている。背びれとハイドロプレーンモード用に低くなった翼を持つ。救命ブイを展開することができる。これまでに作ったガップの中で最速の速さを誇る。
- ガップS
- テレビスペシャル第6話『なんきょくのぼうけん』から登場。プロペラ式の水陸両用南極観測船で、ガップXのように2分割できる。本体は水中のオクトシャトルで、海底を走行するための2対の連続軌道車輪、船の凍結を防ぐための不凍液システム(血液中に不凍液を持つ北極圏の魚がモデル)、研究室、寝室、さらにはホットココアマシンを備えている。取り外し可能なコックピットは、オクトソリッドと呼ばれる水上スノーモービルを形成し、その先端には牙のような氷を貫通する加熱ドリルがあり、伸縮可能な救助ラインがある。このガップのアクセサリーには、耐氷カメラが含まれる。
- ガップT
- イギリスで販売されたおもちゃのみ登場。レスキューローバーで、回転するトレッドホイールで海底を移動し、廃棄物のリサイクルのために海底を捜索する。ガップTのレスキューローバーは2つのシー・スライム・キャノンを装備しており、その中にはオクトノーツが海中の有害汚染物質を分解し、汚染された生物を救出するために使用する特殊な除菌スライムが含まれている。傷ついた生物を安全に運ぶために、中央と後部のドアが開くようになっている。
- ガップU
- イギリスで販売されたおもちゃのみ登場。機敏なガップであり、高速で移動することができ、パトロール位置に立つこともできる。
- ガップV
- テレビスペシャル第5話『オクトノーツとベジマルクリスマス』から登場。ベジマルが設計した、即席の材料で作った乗り物。
- ガップW
- テレビスペシャル第11話『オクトノーツとグレート・バリア・リーフ』から登場。世界の絶滅の危機に瀕するサンゴ礁とそこに生息するサンゴ礁を治療するために特別に設計された移動式救急医療センター。前部を開くとスロープになり、ガップの他の車両の発進ベイとしても機能する。ペソが負傷した生物を救助するために使用し、救助用タンクに収納される。
- ガップX
- テレビスペシャル第2話『オクトノーツとクリスマスのだいぼうけん』から登場。トゥイークがバーナクルズに贈るクリスマスプレゼントとして作られた。大きさは、それまで最大だったガップCの4〜5倍。吸盤つきのキャタピラがついていて、大きく張り出した岩盤も岩肌に沿って苦も無く登ることができる。また、前・中・後ろで3機に分離することも可能。
- ガップY
- イギリスで販売されたおもちゃのみ登場。
- マリアナ海溝のオクトラボ周辺で作業するための深海掘削車である。長いアームを持ち、運搬、持ち上げ、さらにはぬるぬるした岩石を含む海の物質をすくい上げるのに理想的である。
- メガガップZ
- テレビスペシャル第12話『オクトノーツと火のリング』から登場。5機の小型Zガップを合体させた火山環境での作業を想定した特殊車両。限られた時間だけ人型ロボットの形態になることもできる。
- オクトラボ
- テレビスペシャル第4話『オクトノーツとマリアナかいこうのぼうけん』から登場。海洋の最深部を調査するための可動式ベースである。ドーム型で、地中の揺れに対応するためにバネのような脚で立っている。
- オクトサービスステーション
- 第4シリーズとテレビスペシャル第7話『オクトノーツとほっきょくのぼうけん』から登場。海底に建設された車両整備用の足場。オクトポッドの改修やガップK、ガップHの製造に使用される。
絵本
原作は2006年にイメディウムからアメリカで出版され、2009年にハーパーコリンズからイギリスで再出版された。メオミデザインの作品は6冊出版されている。
- 『The Octonauts & the Only Lonely Monster』ダイオウイカの話。
- 『The Octonauts & the Sea of Shade』みんなの影が消えた世界の話。
- 『The Octonauts & the Frown Fish』不機嫌そうなナマズの話。
- 『The Octonauts & the Great Ghost Reef』サンゴの白化の話。
- 『The Octonauts Explore the Great Big Ocean』ベジマル、ターニップの故郷探しの話。
- 『The Octonauts & the Growing Goldfish』成長を止めない巨大な金魚、ダンキーの話。
サイモン&シュスターから、テレビシリーズの各エピソードに基づいた短い書籍シリーズが出版されている。これらのタイトルは、表紙に 「As seen on TV」と書かれていることで見分けられ、メオミデザインが書いたりイラストを描いたりしたものではない。書籍のタイトルは原作エピソードと同じである。
エピソード一覧
本作はエピソード形式となっている。1話11分のエピソードで、奇妙な水中世界を探検しながら、珍しいが実在する海の生き物に遭遇する。多くの場合、彼らはその生物に関する重要な生物学的または行動学的事実を発見し、その生物や自分自身を危険から救わなければならない。ストーリーには通常3人の主人公が登場する。キャプテン・バーナクルズ、クワジー、ペソの3人が主人公で、他の5人のオクトノーツは脇役に徹する。
オープニングテーマ曲は、オクトノーツのモットーである「探検だ!救出しよう!保護せよ(Explore! – Rescue! – Protect)!」という掛け声で終わる。
シリーズ概要
生き物レポート
生き物レポートは、オクトノーツが関連エピソードで遭遇した海の生き物について学んだ事実を振り返る、1分間の交響詩のようなシークエンスである。イギリスでは、これらは個別に予定された項目として表示されたが、アメリカ版、日本版などでは、各通常エピソードの後に使用された。例外は第4シリーズ第14話『オクトノーツとサーフィンをするまきがい』のエピソードで、「サーフズ・アップ、バブルズ・アップ(乗車準備完了)」というサーフ・ミュージックに差し替えられた。
生き物レポートの中毒的で反復的な性質には、心理的な利点があると推測されている。子供にとっては、良い感情や精神的なバランスを促進する予測可能性の感覚を与えてくれる。大人にとっては、不随意的な音楽イメージの原理によって、仮想的な参加感を得ることができる。
2017年のアメリカのスーパーヒーロー映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』の最初のワーキングタイトルは、映画制作の合言葉として機能したオクトノーツへの言及である "生き物レポート"だった。
第1シリーズ
2010年10月4日にイギリスのCBeebiesで第1シリーズの放送を開始した。全50話。
脚本:ステファニー・シンプソン、ビリー・アロンソン、グレン・バーガー、イアン・カーニー、サイドン・クラーク、クシ・クラム、サラ・ダーキー、スティーブ・グラナット、カリン・グリーンバーグ、ジョナサン・グリーンバーグ、ピーター・K・ハーシュ、アダム・アイデルソン、デイブ・インガム、キャサリン・リューウェン、マイルズ・マクロード、アラン・ニューワース、サッシャ・パラディーノ、ゲイブ・プリアム
第2シリーズ
2012年11月19日にイギリスのCBeebiesで全22話の第2シリーズが始まったが、10話で何の説明もなく中断され、視聴者からの批判を招いた。放送は2013年3月に再開されたが、その1週間後に中断された(最後の7エピソードは未放映のまま)。2013年5月に残りの5エピソードが公開され、2013年9月、シリーズ3の放送直前に最後の2エピソードが公開された。
脚本:ケン・ポンタック、リッチ・フォーゲル、ジミー・ヒバート、ディーン・ステファン、アダム・ペルツマン、ビリー・アロンソン、ダニー・スタック、サイドン・クラーク、カリン・グリーンバーグ、アラン・ニューワース、ニッキー・フェラン、レイ・ランクフォード、ゲイブ・プリアム、アダム・アイデルソン、サム・ドランスフィールド、デイビー・ムーア、スティーブ・クラーク
第3シリーズ
2013年9月4日にイギリスのCBeebiesで第3シリーズの放送を開始した。全20話。
脚本:ゲイブ・プリアム、カリン・グリーンバーグ、アダム・イデルソン、アダム・ペルツマン、アラン・ニューワース、ビリー・アロンソン、ダニー・スタック、デイビー・ムーア、ディーン・ステファン、ジミー・ヒバート、ケン・ポンタック、ニッキー・フェラン、レイ・ランクフォード、リッチ・フォーゲル、サミュエル・ドランスフィールド、スティーブ・クラーク、サイドン・クラーク
第4シリーズ
2015年9月23日にイギリスのCBeebiesで第4シリーズの放送を開始した。全24話。第1~4シリーズのエピソードは2018年10月15日にNetflixで公開された。
脚本:ゲイブ・プリアム、ゴードン・ブラサック、ケビン・バーク、ニコール・デュバック、リッチ・フォーゲル、ケビン・ホップス、チャーリー・ハウエル、マーク・ハッカービー、アダム・アイデルソン、サム・モリソン、ニック・オスラー、ケビン・セシア、スコット・ゾンネボーン、ディーン・ステファン、レン・ウーリー、グレッグ・ワイズマン、クリス・ワイアット
第5シリーズ
2023年3月27日、イギリスのCBeebiesで全50話の予定となる、第5シリーズが放送開始。
テレビスペシャル
テレビスペシャルは、クリスマス、ニューイヤー、記念日の期間に放送される2本立てのエピソードで、その後、通常のエピソードと並行して繰り返し放送される。第10話、第11話、第12話においてはNetflixオリジナル映画として配信された。
受賞とノミネート
2011年、『すすめ! オクトノーツ』は英国アカデミー児童賞の「幼稚園向けアニメーション」部門でノミネートした。
2013年には、3つの賞に受賞とノミネートされた。「国際エミー賞キッズアワードの「子ども向けプレスクール」部門と、英国アカデミー児童賞の「幼稚園向けアニメーション」部門でノミネートされ、「第11回アイルランド映画テレビ賞」の「最優秀子ども/青少年番組」部門を受賞した。
2017年には、同シリーズのエピソード『オクトノーツとこおりのせかいのぼうけん』がアニー賞の「未就学児向けテレビアニメーション作品」部門を受賞した。
さらに2021年には、「第48回デイタイム・クリエイティブ・アート・エミー賞」で、同シリーズのエピソード『オクトノーツと水中のどうくつ』が「アニメ番組優秀メインタイトル」部門、『オクトノーツとグレート・バリア・リーフ』が「幼児向けアニメ番組優秀脚本」部門をそれぞれノミネートした。
スピンオフ
主な記事:オクトノーツと地上のミッション
オクトノーツブランドは、製作会社から多くのスピンオフ活動のライセンスを取得している。その中には、アルトン・タワーズ(Alton Towers)のテーマパーク「シービービーズ ランド(CBeebies Land)」内のジェットコースター「オクトノーツ・ジェットコースター・アドベンチャー(Octonauts Rollercoaster Adventure)」や、「シービービーズ ランド ホテル(CBeebies Land Hotel)」のテーマ・ベッドルームなどが含まれる。また、「オクトノーツ・ライブ!(Octonauts Live!)」と呼ばれる巡回ライブ・ショーもあり、アメリカやその他の国々で公演されている。
2016年11月17日には、Night and Day Studiosとの提携で制作されたiOS向けのオクトノーツのアプリが発表された 。
スピンオフシリーズの『オクトノーツと地上のミッション』は2021年9月7日に初放送され、8月25日にはYouTubeで第1話全編が公開された。『オクトノーツと地上のミッション』では、水中ではなく、森や砂漠などの自然の生息地を探検したり、アシストしたりする。
2024年、中国を舞台にした新たなスピンオフシリーズとして、『オクトノーツと中国への旅(原題:海底小纵队 中国之旅)(英語タイトル:Octonauts: Journey to China)』が中国の放送局のみで放送された。『オクトノーツと中国への旅』は、オクトノーツと彼らの中国への旅を描くスピンオフ作品である。
今シーズンは中国の「恵州」文化を中心に、その伝統的な食べ物、活動、習慣に焦点を当てたものになるという。ガップA、ガップE、ガップH、テラガップ1、テラガップ5、テラガップ7などが今シーズンに登場する。シーズン1は2024年1月26日に中国で公開され、毎日3エピソードが初放送された。シーズン2は2025年2月7日に公開された。
このシリーズでは、シーズン1に5人の新キャラクターが登場した。その中には、環境検査官とされるキタリス、生態レンジャーとされるパンダ、野生動物の警備員/保護官とされるウンピョウ、ミンの妹とされる小型のレッサーパンダのシャオシャオ、そしてモンゴルの若いコヨーテが含まれる。
シーズン2では、3人の新キャラクターが登場する。1人目は「ホァ・ジー」とされ、荒野サバイバルのエキスパートとされている。2人目は猿で、「モンキー・マスター」と名乗っている。3人目のキャラクターは予告編に登場するのみで、その名前と正体はまだ確認されていない。
新しいガップも登場した。現在、新しいガップはガップC1とガップC2のみで、どちらもシーズン1で登場した。
脚注
外部リンク
- オクトノーツ公式サイト
- テレビ版オクトノーツ公式サイト
- BBCでの紹介ページ
- すすめ! オクトノーツ|ディズニージュニア|ディズニー公式
- オクトノーツと水中のどうくつ | Netflix (ネットフリックス) 公式サイト
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