ゴールデンタイム Vivid Memories』(ゴールデンタイム ビビット・メモリーズ)は、ライトノベルおよびテレビアニメ『ゴールデンタイム』を原作としたPlayStation Vita専用アドベンチャーゲーム。2014年3月27日に角川ゲームスから、通常版・限定版(後述)・ダウンロード版が同時発売された。

概要

原作は竹宮ゆゆこ箸のライトノベル『ゴールデンタイム』。2013年10月から2014年3月まで放送された同作のテレビアニメ版を踏襲しており、一部製作スタッフが参加している。竹宮ゆゆこ作品が単独でゲーム化するのは、竹宮の前作『とらドラ!』のPlayStation Portable専用ソフト『とらドラ・ポータブル!』以来2作品目であり、前作の製作スタッフの多くが本作の制作にも加わっている。また竹宮自身もシナリオの監修という立場で本作に関わっている。

シナリオは、本作の主人公である「多田万里」の視点で原作の序盤からスタートするが、ストーリーが進むにつれて次第に原作より離れたオリジナルシナリオとなる。基本的には選択肢を選び、テキストを読み進めていくことでシナリオが進行するが、一部本作独自のシステムも存在する(後述)。

週刊ファミ通2014年4月3日号(No.1320)の40点満点のクロスレビューでは32点でゴールド殿堂の評価を得た。

予約特典として、撮り下ろしドラマCDと本作のサウンドトラックCD2枚「ゴールデンタイム Vivid Memories プレミアムCD」が付属する。

後にスマートフォン端末版『ゴールデンタイム Vivid Memories SP』の配信も発表された。Android版は2014年6月11日から、iOS版も2014年6月30日から配信が開始される。同時にフルボイス機能がカットされた廉価版「ライト」と、無料で序盤まで体験できる「体験版」も配信される。同作は本編のみで、各種アイテム鑑賞やミニゲームは収録されない。

システム

MAPイベント

共通シナリオ以外で、本作のアドベンチャーパート進行の根幹の一つ。大学内の行動可能個所と、関連人物のアイコンが表示され、それを選択してイベントを消化する。一度のタイミングで複数選べる場合や、一つしか選べない場合、特定の一つを選んだらシナリオが進行する場合などがある。

履修イベント

ある程度シナリオが進行すると発生する強制イベント。三ヶ所の空欄を埋める形で大学授業を選択して履修登録を行う。授業内容によっては特定のキャラクターとの遭遇率が上がる。

ツーショット会話

シナリオ中に挿入される、ヒロインとの会話イベント。複数の選択肢を選んで相手の好感度を上昇させることが目的で、同じ選択肢でも直前の会話内容次第では反応が変化する。失敗した場合「必死でフォローシステム」を作動するか選択でき、場合によっては失敗を免除することができる。なおこの会話シーンのみ、ヒロインの作画が通常の立ち絵ではなく「Realize2D」という特殊な3D画像になる。

GatheringTopicsイベント

略称は「GTイベント」。居酒屋における「飲み会」を再現したイベントで、シナリオ中にたびたび挿入される。流れていく会話の中から特定のキーワードを3つまでストックし、会話の合間にキーワードを選択する。失敗せずに続けると全部で3回の選択が発生するが、失敗するとイベントが強制終了する。また同じ選択肢を3つ揃えて成功すると「フィーバー」が発生して特殊な進行が発生する。

ストーリー

物語は原作・アニメ同様、多田万里が大学一年生の入学式に向かう時点から始まる。シナリオ前半は原作シナリオを多少アレンジした形で進み、履修選択直後に「サークル活動」と「アルバイト」のどちらに重点を置くかでシナリオが大きく分岐する。「サークル活動」ルートでは万里が千波や柳澤とともに映研に加入、「アルバイト」ルートではNANA先輩や千波の紹介で臨時アルバイトをするようになる。ある程度エンディングをこなすと、香子とリンダのグッドエンディングへ向かう第三のルートが解禁される。

登場人物

多田万里(ただ ばんり)
声 - 古川慎
本作の主人公。プレイヤーはこのキャラクターの視点で物語を読み進めていくこととなる。ミニゲーム「SadouDefender」の操作キャラの一人。
原作にも登場する「霊魂の万里」も本作で語り部として登場し、シナリオ展開によっては万里と中身が入れ替わることもある。あくまで語り部に過ぎないが、おまけシナリオでは霊魂よりのエンディングが存在する。
加賀香子(かが こうこ)
声 - 堀江由衣
攻略対象ヒロインの一人。原作のメインヒロインであり、エンディング数は3つと最多。
林田奈々(はやしだ なな)
声 - 茅野愛衣
攻略対象ヒロインの一人。通称・リンダ。原作でも準ヒロインであり、エンディング数は香子と並んで3つと最多。
岡千波(おか ちなみ)
声 - 木戸衣吹
攻略対象ヒロインの一人。原作では万里との恋愛描写はなかったが、本作では2つのエンディングが用意されている。
柳澤光央(やなぎさわ みつお)
声 - 石川界人
主人公の親友の一人。彼寄りのエンディングが2つ存在する。ミニゲーム「SadouDefender」の操作キャラの一人。
二次元くん
声 - 比上孝浩
主人公の親友の一人。本名は佐藤隆哉。彼寄りのエンディングが1つ存在する。ミニゲーム「SadouDefender」の操作キャラの一人。
NANA先輩(ナナ-)
声 - 佐藤聡美
リンダの先輩で、万里の隣室の住人。彼女寄りのエンディングが1つ存在する。
さおちゃん
声 - 後藤沙緒里
茶道部の二年生部員。茶道部エンディングは4つ用意されているが、うち一つは彼女と恋愛関係に発展するシナリオとなっている。
しーちゃん
声 - 伊藤静
茶道部の二年生部員。本作独自の設定として、さおちゃんとともに「霊魂バスターズ」なる退魔組織を結成しており、何らかの超常の力を持っているような描写がある。
コッシー先輩
声 - 近藤孝行
リンダの先輩で、サークル「おまけん」の会長。本名は輿野
VJ(ブイジェイ)
声 - 釘宮理恵
二次元くんの作ったオリジナルキャラクター。本名はブリジット・ジェオミリア。本編ではほとんど登場しないが、エンディング後のヒントコーナーに登場する。またミニゲーム「VJスラッシュ」では彼女がプレイヤーキャラクターとなる。
愛可(あいか)
声 - 内田真礼
二次元くんの友人。シナリオ分岐で「サークル活動」を選択すると登場する。外伝「二次元くんスペシャル」のキャラクターであり、キャスティングは本作が初めて。
秋(あき)
声 - 斎藤千和
二次元くんの後輩。シナリオ分岐で「サークル活動」を選択すると登場する。外伝「二次元くんスペシャル」のキャラクターであり、キャスティングは本作が初めて。
勧誘員
声 - 種田梨沙
カルト宗教の勧誘員。シナリオ序盤で登場し、選択肢次第では彼女よりのエンディングに到達できる。
社長
声 - 大川透
NANA先輩なじみの店の店長。シナリオ分岐で「アルバイト」を選択すると登場する。容姿の非常によく似た、海の家の「店長」というキャラクターも登場するが、社長と同一人物かは明らかでない。
多田美恵子(ただ みえこ)
声 - 本田貴子
万里の母。万里が帰省すると音声のみ登場する。
玲那(れいな)
声 - 櫻井浩美
千波や柳澤の先輩。
トモヤス
声 - 島﨑信長
NANA先輩のバンド仲間。

ミニゲーム

拠点防衛ゲーム「SadouDefender」、横スクロールアクションゲーム「VJスラッシュ」、パズルゲーム「着せ替えバブル」の三種類のミニゲームが収録されている。なお「着せ替えバブル」においては竹宮ゆゆこの前作『とらドラ!』のヒロインである逢坂大河(声 - 釘宮理恵)・櫛枝実乃梨(声 - 堀江由衣)・川嶋亜美(声 - 喜多村英梨)の三名も登場する。

主題歌

オープニング
「Golden Time」
作詞 - 吉田詩織 / 作曲・編曲 - Kohei by SIMONSAYZ / 歌 - 堀江由衣
テレビアニメ版のオープニングアニメと同様。
エンディング
「コトノハ」
作詞 - 森由里子 / 作曲 - 椎名豪 / 編曲 - 岡田健治・岡田小夜子
エンディングによってボーカルが代わり、「香子&リンダ&千波Ver.」「香子Ver.」「リンダVer.」「千波Ver.」「万里&柳澤&二次元くんVer.」「NANA先輩Ver.」が存在し、うち後者3つは曲も専用にアレンジされている。
「遠まわりの道」
作詞 - 森由里子 / 作曲 - 椎名豪 / 編曲 - 宮野幸子
グッドエンディング専用曲。エンディングによってボーカルが代わり、「香子&リンダ&千波Ver.」「香子Ver.」「リンダVer.」「千波Ver.」が存在し、うち「千波Ver.」のみ曲も専用にアレンジされている。
「いいんじゃない?」
作詞 - 森由里子 / 作曲 - 椎名豪 / 編曲 - 岡田健治
エンディングによってボーカルが代わり、「さおちゃんVer.」「しーちゃんVer.」「さおちゃん&しーちゃんVer.」「万里&さおちゃん&しーちゃんVer.」「万里&柳澤&二次元くんVer.」が存在する。またボーカルの裏では本作の登場キャラクターのボイスが挿入されている。

スタッフ

  • 原作 - 竹宮ゆゆこ
  • キャラクター原案 - 駒都えーじ
  • ストーリー構成 - ヤスカワショウゴ、喜多雅
  • ディレクター - 家弓晋輔
  • CG作画監督 - 井沢彩香
  • アニメーション制作 - J.C.STAFF
  • 音響制作 - 田中理恵(マジックカプセル)
  • SE制作 - 土屋直樹
  • BGM制作 - 橋本由香利(VERYGOO)
  • 制作協力 - おまけん、電撃文庫編集部
  • プロデューサー - 金山健太
  • 統括プロデューサー - 鈴木一智、深川悟郎、宮下知幸
  • 製作総指揮 - 塚田正晃
  • 開発 - キャトルコール
  • プロデュース - アスキー・メディアワークス
  • 発売 - 角川ゲームス
  • 企画・製作 - KADOKAWA

関連商品

初回限定版

以下の特典を同梱する初回限定版も同時発売。

  • スペシャルファンブック
  • 加賀香子 1/8スケール 水着フィギュア

ダウンロードコンテンツ

PSNにて追加シナリオが配信されている。いずれも本作のエンディングの後日談的要素を含んでいるショートシナリオで、独立してメインメニューに追加される。

  • ショートストーリーVol.1「禁断のハイブリッドカフェ」 - 2014年4月9日配信
  • ショートストーリーVol.2「湯けむりのラッキーボーイ」 - 2014年4月23日配信

脚注

外部リンク

  • PS Vita用ソフト「ゴールデンタイム Vivid Memories」公式サイト

Golden Time Vivid Memories Edition Limitée [PS Vita][Japanische

【PS Vita】ゴールデンタイム Vivid Memories 初回限定版 メルカリ

ข้อมูลเพิ่มเติม Golden Time Vivid Memories บนเครื่อง PS Vita

【PS Vita用ソフト】「ゴールデンタイム Vivid Memories」Golden Time 第1弾CM 竹宮ゆゆこ Yuyuko

Golden Time Vivid Memories (Shokai Genteiban) (2014) MobyGames